ミミズク土偶 ~つくば上境旭台貝塚発掘調査現地説明会~
ミミズク土偶と呼ばれる土偶があります。その姿がミミズクのようだからということのようですが…まあどう見てもサザエさんのように見えてしまうのですが(^_^;)
縄文後期から晩期(およそ3000年前)にかけて関東地方を中心につくられた土偶で,不思議な髪形,耳には大きな耳飾り,そして顔や髪が赤く塗られていることが多い。そんな土偶の完形体が市内の上境地区から発掘されたということで,現地説明会に行ってきました。
雨のため発掘現場での説明は無く,事務所&作業小屋での出土品の展示と説明がありました。20畳ほどのプレハブ小屋の中には100人を超す人が入り,みな熱心に説明を聞いていました。
説明では,この貝塚は,食料とした貝や獣骨のほか不要となったモノを捨てた「ゴミ捨て場」としての機能だけでなく,土偶や石棒,土製の耳飾りの出土,数度にわたって火を焚いた痕跡があることなどから何らかのまつりごとが行われた可能性があるということでした。
また土偶がほぼ完全な形で出土することも大変珍しいそうです。次にこのミミズク土偶に出会う時は,ガラスケース越しかもしれません。
土偶の顔をよく見ると赤く着色されていたことが分かります。(針で突いたような穴の中に赤い色が見えます。)
土偶が全て女性をかたどったモノであること,血や生命を意識する赤で着色されていることなどをみると,文字の無い時代の縄文の人々の精神世界を垣間見るような気がします。
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