小田城跡発掘調査現地説明会09
毎年12月に恒例となっている小田城跡発掘調査現地説明会に行ってきました。午前中の説明を聞きに行きましたが150名ぐらいの参加者でにぎわっていました。
これまでの本丸跡の本調査が終わり,今年の調査は,今まで調査したことがなかった曲輪(くるわ=掘などで区切られた城の区画)についての確認調査(部分的な発掘調査)の調査説明だそうです。
説明会で配布された資料の地図です。(小さくて見づらいかと思いますが,著作権の問題もあるので…。おおまかなイメージをつかめるようにupしました。)
概略図に見られる逆L字状の曲輪が今年調査された曲輪Ⅳです。ちょうど本丸跡の南東に本丸を囲むような位置にあります。
今年の調査成果として次のような事が説明されました。
◇曲輪Ⅳを2つに区切る掘跡の発見
逆L字状にちょうど曲がる部分に掘跡があることが判明し,曲輪Ⅳが実は2つに分かれていることがわかりました。
◇本丸外で初めて通路跡を確認
新たに見つかった掘跡は,本丸の掘に直接つながらず,間に土橋状の張り出しがあったあることが判明。ここに堀を渡る橋が存在し,通路があったことがわかるそうです。
◇防御のための土塁跡を確認
掘と土塁はセットになっていて防御を固めていたそうです。
◇城の大手道に関係すると思われる掘跡の発見
私のような素人からすると,これまでの調査で明らかになった「障子堀」や「庭園跡」の発見から比べると,今年の調査地点は少し地味のように感じられましたが,本丸外の調査成果というのは,小田城趾の構造を知る上で重要な成果なのだと思います。
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