私の住む「つくば市」周辺には、大きく分けると2種類のタンポポがあります。
環境指標や自然度のチェックに用いられたりするのでご存じの方も多いと思いますが、カントウタンポポとセイヨウタンポポです。
セイヨウタンポポです。
花を包んでいる部分がめくれているのが特徴です。この種は外来種で、ヨーロッパや中央アジアの乾燥した国からやってきました。そのため、乾燥して栄養分の少ない土地でも生活することができます。また、春だけでなく一年中開花して実をつけます。受粉しなくても結実する性質をもっているため昆虫が少ない場所でも増えることができます。
カントウタンポポです。
花を包んでいる部分がめくれていません。
こちらは、古くから日本に生育している在来種です。関西のカンサイタンポポ、東海地方のトウカイタンポポなどの在来種を総称してニホンタンポポと呼ばれることもあります。
在来種は、4~5月に開花します。こちらは、ほかの花の花粉でないと種子ができないために、昆虫による受粉の媒介が必要です。また、土壌中の有機物が多く適度な湿り気がある土地を好みます。
したがって、セイヨウタンポポの分布地域は、住宅地や造成地、公園、校庭、駐車場など人の影響が強く、土地が攪乱されたり裸地の状態が続くような都市的環境の指標といえます。一方、カントウタンポポは、農道や川の土手、休耕地や寺社の境内など、人手のあまり加わらない農村的環境の指標といえます。
この時期になるとかなり気にしてタンポポを見ているのですが、私の自宅近くでカントウタンポポを見かけることはほとんどありません。少し離れた水田地帯のあぜ道でやっとその姿を見ることができます。
数年前に、松代地区でタンポポ調査をしました。圃場整備が行われた水田地帯でもなかなかカントウタンポポを見つけることができませんでしたが、意外と公務員住宅の地内で見かけることができました。20数年あまり環境の変化がないと言うことなのでしょうか。
あなたの周りでは、カントウタンポポが見られますか?
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